武井先生の作品展は、久しぶりになる。
今回のタイトルは、「ヒマラヤに祈るー心の色と形」となっている。
1988年にヴィヴァンで初めての個展をしていらい、一貫して画面から受ける印象は静寂だった。
○・△・□が必ずといっていいほど画面に現れていたのも変っていない。
ただ、かっては水彩と間違うほどのうす塗りの油彩だったのが、最近はイタリア紙にミクストメディアで表現されているため、色調に味わいが加わるようになった。
最近は、アジアが身近になったように、ニュースもアジアをとりあげる事が普通になったが、
30年以上前のインドといえば、関心をしめす人はほとんどいなかったように思われる。
武井先生の口癖は、60年代の学生闘争のあと、人間の本質を求める旅がヒマラヤを中心とした
インド、ネパール、ブータンへと駆り立てたという。そんな旅が今もつづいている。
世の喧騒を離れた環境で、自在に生きるとはこういうことかもしれない。
2010年11月23日火曜日
2010年11月15日月曜日
■日経新聞にポスタースタンプが紹介されました!
先月、日経新聞の記者が「ポスタースタンプ」の取材に何度か見えた。
ポスタースタンプとの出会いは、今から20年ほど前になるが、当時ポスターに興味を持っていた関係で、一目でこの小さなスタンプが、広告宣伝媒体として非常に意義深いものだと直感した。
それ以来、いろいろな文献探しやルート探しに奔走した時期があったが、日本では全く研究の対象になっていなかった。
なんとかして、ポスタースタンプを世にだしたいと、一人思い込んでいたが、とても一人で処理できる
内容ではなく(数も未知数、資料も無い)、いつの間にか関心は、万華鏡のほうに移ってしまった。
昨年から、やっと万華鏡から手が離れ、元来の絵画やポスターなどの紹介に時間がとれるように
なったため、長年の課題であったポスタースタンプの紹介もすこしずつ出来るようになった矢先の
取材であったため、非常に嬉しい事だった。
ついに、11月11日の特集に紹介された。一人の関心にとどめるにはあまりに貴重な内容が
こうして多くの方に知られることは、大げさに言えば文化の一端に新しいページが加わったことにもなる。
ポスタースタンプとの出会いは、今から20年ほど前になるが、当時ポスターに興味を持っていた関係で、一目でこの小さなスタンプが、広告宣伝媒体として非常に意義深いものだと直感した。
それ以来、いろいろな文献探しやルート探しに奔走した時期があったが、日本では全く研究の対象になっていなかった。
なんとかして、ポスタースタンプを世にだしたいと、一人思い込んでいたが、とても一人で処理できる
内容ではなく(数も未知数、資料も無い)、いつの間にか関心は、万華鏡のほうに移ってしまった。
昨年から、やっと万華鏡から手が離れ、元来の絵画やポスターなどの紹介に時間がとれるように
なったため、長年の課題であったポスタースタンプの紹介もすこしずつ出来るようになった矢先の
取材であったため、非常に嬉しい事だった。
ついに、11月11日の特集に紹介された。一人の関心にとどめるにはあまりに貴重な内容が
こうして多くの方に知られることは、大げさに言えば文化の一端に新しいページが加わったことにもなる。
2010年10月20日水曜日
■刷りの魔術師:エクトール ソニエ
「一版多色刷り」といっても一般にはなじみがないが、版画をやっている人なら一度は聞いたことの
ある技法で、日本でもかなり前からこの技法は伝えられてきた。もともと、イギリス人のウイリアム ヘイターが考案した技法だが、この技法を継承して魔法のように美しい刷りの作品を制作しているエクトール ソニエの作品が、今 ヴィヴァンの壁面を占拠しています。
版画は複数印刷するため、同じように刷り上げるのは、まさに熟練しないと至難の業となる。
ソニエは、それを難なくこなしている。
透明感溢れる詩情豊かな作品は、この熟練した技から湧き上がってくる。
ある技法で、日本でもかなり前からこの技法は伝えられてきた。もともと、イギリス人のウイリアム ヘイターが考案した技法だが、この技法を継承して魔法のように美しい刷りの作品を制作しているエクトール ソニエの作品が、今 ヴィヴァンの壁面を占拠しています。
版画は複数印刷するため、同じように刷り上げるのは、まさに熟練しないと至難の業となる。
ソニエは、それを難なくこなしている。
透明感溢れる詩情豊かな作品は、この熟練した技から湧き上がってくる。
2010年10月19日火曜日
■ポスタースタンプが注目されています!
ポスタースタンプといっても、知っている人はほとんどいない。ごくごく限られた
マニアのコレクションアイテムといえる。
昔はポスターの紹介に没頭していたが、ここ10年は万華鏡の紹介と、どちらかというとあまり人に知られていないものに関心が移る癖があるみたい。
20年ほど前、パリで偶然みつけた印刷関係の骨董市の案内をみて、ぶらりよってみた。
あるスタンドの切手のコレクションが目にとまった。ポスターで見慣れたイメージが
あったからだ。でもよく見ると価格がない。あれ?と思い。スタンドのご主人に聞いてみると切手ではないという。
それが、そもそもポスタースタンプとの出会いであった。そのフランス人とはその後
パリにいくたびにお店によりいろいろなコレクションを見せていただいた。
当時、いろいろな資料を探したが、なかなか見つからず、今と違いインターネットもない
時代だったため、自らの足で探しまわるしか方法がなかった。
その後、いろいろな機会にポスタースタンプに出会い、その度にコレクションを増やしていった。ポスターを一時、集めた時があったが、古いポスターはどれもサイズが大きくて、
保管も紙だからと軽く考えていたが、数が増えると大変なことになる。
ポスタースタンプを観た時、これなら小さいから扱いが簡単と思った。ただし、あまりに
情報が少なく、それでは私が老後の楽しみに研究しようなどと考えるまではよかったが、
なかなか進まず、現実の仕事に追われそのままになっていた。
最近は、万華鏡のほうは豪さんが引き受けて以前より熱心に紹介しているため、やっと
ポスタースタンプに関心を移す時間がとれるようになり、昨年久々にポスタースタンプの
簡単な紹介展をした。
すると、先日、突然日経新聞の記者から電話がはいり、ポスタースタンプのことをいろいろ聞かれた。おもいがけないことに非常に驚いたが、新聞社の方が関心を持ってくださるとは、やっとポスタースタプが公に紹介されることになり、感激した。
個人でいくら紹介したくても限度があり、11月に紹介してくださるとのこと故、
やっと、ポスタースタンプにも陽が差してきた感じがする。
これから、少しずつポスタースタンプのことを伝えようと思う。
マニアのコレクションアイテムといえる。
昔はポスターの紹介に没頭していたが、ここ10年は万華鏡の紹介と、どちらかというとあまり人に知られていないものに関心が移る癖があるみたい。
20年ほど前、パリで偶然みつけた印刷関係の骨董市の案内をみて、ぶらりよってみた。
あるスタンドの切手のコレクションが目にとまった。ポスターで見慣れたイメージが
あったからだ。でもよく見ると価格がない。あれ?と思い。スタンドのご主人に聞いてみると切手ではないという。
それが、そもそもポスタースタンプとの出会いであった。そのフランス人とはその後
パリにいくたびにお店によりいろいろなコレクションを見せていただいた。
当時、いろいろな資料を探したが、なかなか見つからず、今と違いインターネットもない
時代だったため、自らの足で探しまわるしか方法がなかった。
その後、いろいろな機会にポスタースタンプに出会い、その度にコレクションを増やしていった。ポスターを一時、集めた時があったが、古いポスターはどれもサイズが大きくて、
保管も紙だからと軽く考えていたが、数が増えると大変なことになる。
ポスタースタンプを観た時、これなら小さいから扱いが簡単と思った。ただし、あまりに
情報が少なく、それでは私が老後の楽しみに研究しようなどと考えるまではよかったが、
なかなか進まず、現実の仕事に追われそのままになっていた。
最近は、万華鏡のほうは豪さんが引き受けて以前より熱心に紹介しているため、やっと
ポスタースタンプに関心を移す時間がとれるようになり、昨年久々にポスタースタンプの
簡単な紹介展をした。
すると、先日、突然日経新聞の記者から電話がはいり、ポスタースタンプのことをいろいろ聞かれた。おもいがけないことに非常に驚いたが、新聞社の方が関心を持ってくださるとは、やっとポスタースタプが公に紹介されることになり、感激した。
個人でいくら紹介したくても限度があり、11月に紹介してくださるとのこと故、
やっと、ポスタースタンプにも陽が差してきた感じがする。
これから、少しずつポスタースタンプのことを伝えようと思う。
2010年9月14日火曜日
■上海ポスターの技法がわかりました!
上海で印刷された上海ポスターを展示していると、いままで来た事のない方が立ち寄ってくださる。
昨日は、評論家の金澤さんが立ち寄り「ヴィヴァンさんは、時々おもしろい展覧会をしますね」と
展示してあるポスターを眺めて、珍しい、珍しいを連発した。
現在展示しているポスターの中にも、手描きのみのリト刷りのもの、一部手描きで一部「網伏せ」
という初期のオフセット技法を併用したものがあると1点ずつ説明してくださった。
現在は、骨董やさんというだけあって、値段まで査定してくださった!
現在のポスターのほとんどは、オール網点のオフセット印刷となる。
23日まで、東急文化村ギャラリーで万華鏡展があり、タッチャンも販売に駆り出されているので、
明日は画廊に立ち寄るとのこと、イメージのアップを頼もう。。と。
昨日は、評論家の金澤さんが立ち寄り「ヴィヴァンさんは、時々おもしろい展覧会をしますね」と
展示してあるポスターを眺めて、珍しい、珍しいを連発した。
今日がはじめて。 元は印刷関係の会社に勤めていて、現在は骨董やになったとのこと。
これらのポスターの技法がはっきりしなかったため、おもわず聞いてみると、くわしいこと!
時代からすると、リトグラフかとおもっていたが、よく見ると「点」がみえるので、1930年代に
オフセット印刷があったのかと疑っていたが、大正時代からあったとのこと。ただ、紙やインクの質、写真技術の進歩によって、同じ技法でもかなり違うものに見える。現在展示しているポスターの中にも、手描きのみのリト刷りのもの、一部手描きで一部「網伏せ」
という初期のオフセット技法を併用したものがあると1点ずつ説明してくださった。
現在は、骨董やさんというだけあって、値段まで査定してくださった!
現在のポスターのほとんどは、オール網点のオフセット印刷となる。
23日まで、東急文化村ギャラリーで万華鏡展があり、タッチャンも販売に駆り出されているので、
明日は画廊に立ち寄るとのこと、イメージのアップを頼もう。。と。
2010年8月31日火曜日
■上海ポスター&カレンダー
今回展示しているポスターのほとんどは、タバコの宣伝ポスターになる。
この作品は、カレンダーの年代に西暦年代が入っているため、1935年に印刷されたものであることがわかる。上海に租界があったのは、1937年までで、当時の上海は海外文化を受け入れた中国でも先進的な都市であり、印刷技術も優れている。
1990年頃、上海に行った時、色々ポスターを探したが、60年代後半の文化大革命でまったく印刷文化の片鱗も無かった状況からは、想像もつかないほど進歩していたことがわかる。
その後の上海の進歩はすさまじい勢いの様子だが、単なる一枚のポスターからもいろいろな時代背景が想像できて楽しい。
マダム
実際に展示されていたらしく、細い金具で上下留めてある。表は宣伝用のイメージ。
裏にカレンダーが印刷されているもの、表にカレンダーがついたものもある。
この作品は、カレンダーの年代に西暦年代が入っているため、1935年に印刷されたものであることがわかる。上海に租界があったのは、1937年までで、当時の上海は海外文化を受け入れた中国でも先進的な都市であり、印刷技術も優れている。
1990年頃、上海に行った時、色々ポスターを探したが、60年代後半の文化大革命でまったく印刷文化の片鱗も無かった状況からは、想像もつかないほど進歩していたことがわかる。
その後の上海の進歩はすさまじい勢いの様子だが、単なる一枚のポスターからもいろいろな時代背景が想像できて楽しい。
マダム
■上海メゾチント作家庄漫さん
今週から上海で30年代に印刷されたポスターを展示しているが、言葉が理解できないため説明が難しい。
ポスターでは、キャッチフレーズ、コピーが重要なポイントとなる。
思い余って浮かんだのが、ヴィヴァンでも個展をしたことのある上海出身の庄漫さん。
彼女は、上海で歯科医をしていたのに、日本に8年ほど前に来日。以来、版画の制作に取り組んできた頑張り屋さん。
メゾチントは、18世紀にヨーロッパで普及した銅版画の一種になるが、非常に根気のいる技法になる。
日本でもメゾチントを専門にする作家は非常に少ない。歯医者さんをしていたと聞き、メゾチントに取り組んでいる理由が分かったような気がした。モノクロの世界が中心で、若干色を加えた作品もあるが、メゾチント独特の黒は、他の版にはない独特の深みがある。
庄漫さんの作品は、ビロードのような黒を基調とした、花の作品が多かったが、最近は中国の風景や室内風景などへ広がっている。
庄さんに電話で、案内状に使ったポスターの意味を尋ねると、上の文字は、店の名前。
左右の意味は、美しくなりますよ! 健康になりますよ!という意味だそうです。
おそらく、薬屋か化粧品屋の宣伝ではないかとのこと。
マダム
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